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M4-2は最近、人気があるのでしょうか。
以前にくらべ修理のご依頼をよくいただきます。

気軽で使いやすいM型ライカですね。

今回はライカM4-2の修理を紹介致します。
オーバーホールをお考えの際、参考にしていただけたら幸いです。
ライカM4-2です。

「ファインダーくもり」
「距離計2重像のずれ」
「シャッター幕が白く変質」
「巻き上げ重い、感触悪い」

上記のように全体的に整備が必要な状態でしたのでオーバーホールにて修理させて頂きました。
シャッター幕が白く変色しており、触ると硬化も進んでます。
お客様のご希望もあり、シャッター幕を行ないます。
上カバーを開け、ファインダーを外します。
上カバー、ファインダーブロック、本体、ハウジングを並べてみました。
シャッター幕を外すと劣化しているのが良く分かります。
シャッタードラム、スプロケットなど、主要な稼動部品を外します。
グリス入れ替えと組み付けをする前に、ギヤ歯の間に砂などのゴミがかんでいる場合がありますので念入りに点検と清掃します。
スプリングドラムの清掃とグリスの入れ替え。
シャッターを切ったときの音が大きい場合、ブレーキ調整を行なうのですが、グリスが劣化しますと調整しましてもシャッターの衝撃を吸収できません。

ブレーキのグリス入れ替えを行ないます。
シャッタードラム、スプロケット、巻き戻し部、ブレーキの組み付けが終わり、次は巻き上げユニットの整備にかかります。
巻き上げ部のグリスは汚れやすく、拭くと真っ黒です。
巻き上げの取り付けが完了しました。

新しいシャッター幕へ交換します。
シャッター幕を張った後は、スローガバナー、シンクロ関係の接点や配線を取り付けます。

この時点でシャッター精度をあらかた出しておきます。
ハウジングを取り付ける前に劣化している遮光材の交換、フレームセレクトレバーや稼動部のグリスを入れ替えます。
フランジバックの点検。

フランジ取り付け後、先ほど大まかに出したシャッター精度を良いところまで調整します。
上カバーの清掃を行ないます。

ガラスの内側がかなり曇ってます。
綺麗になりました。
ファインダーの清掃を行います。
ファインダーブロックを取り付け。
距離計、パララックス、フレーム切り替えの調整を行ないます。

完成間近です。

上カバーを付ける前にシャッター精度を再確認します。
写真を撮り忘れてますが、底蓋の開閉ノブの整備も行なってます。

今回のご依頼では「LEICA」や「M4-2」の文字入れは必要ないとの事で、そのままにしています。
もちろん、ご希望いただきましたら文字入れも行ないます。

以上、M4-2のオーバーホールでした。
有難うございました。


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