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今回は私が一番好きなカメラ、PEN Fのオーバーホールの様子を紹介します。
私事ですが、このカメラを持って出ると、本当に楽しく写真が撮れます。
お気軽さがいいですね!
すでに紹介したOM-1やライカⅢbも好きですが、一台選ぶとしたらPEN Fです。

しかし、私のPEN Fは長らく故障中なのです。
変わりにPEN FTも持っていたのですが、友人の出産祝いとして私の元を離れていきました。
いつまでも使えない状態では寂しいと、お客様のカメラの修理の合間を縫い、休日返上で今回やっと復活しました。

オリンパス ペンF。
シンプルでいいですね。

ハーフサイズ一眼レフです。

裏蓋を開けて見ると、シャッター幕が途中で止まってしまってます。
早速修理開始です。
底蓋を開けて、不具合が無いかチェック。
このときは、まだオーバーホールまでせずに、ちょこっと直して復活させるつもりだったんですが、、、
底蓋を開けただけでは駄目でしたので、上カバーをはずし、前板を外します。
ミラーボックス、ファインダーまわりが外れました。
シャッター機構部分の動きが悪いので、掃除とグリスアップをします。
写真は、スローガバナーを外したところです。

スローガバナーの油が切れると、音がでかくなります。
もっとひどくなると、息も絶え絶えって感じの音になってしまいます。

清掃して、注油をし、シャッター幕の動きを確認します。
ペンFのシャッター幕は、スリットの入った一枚の幕がぐるっと一回転する独特のものです。
幕の形は、パックマンが口を開けている様な感じです。
例えが古いですが。

この方式のおかげで、ストロボはB~1/500まで全速同調します。
すごいですね!

巻き上げ部分も清掃グリスアップしておきます。
ミラーボックスを後ろから見たところです。
ミラーボックスを囲むように、上部と右側にプリズムが取り付けられています。
案の定、プリズムまわりのモルトは劣化しており、ぼろぼろと取れてしまいます。
古いモルトと綺麗に取り除き、新しい物の交換します。
プリズムが全体的に曇っています。
特に赤丸をつけたところがひどいですね。
薬品を使って拭くとピカピカになりました。
この程度の曇りですと簡単に取れます。
ミラーのを動かしている機構もグリスアップします。ここの動きが悪いと、作動不良の原因になります。
組み上げて、フランジバックのチェック。
ほとんど、ずれることはありませんが、プリズムを外したましたので、念のためファインダー像と、フィルムに写る実像のずれをチェックしておきます。
画像では、何をしているのか分かりにくいですね、、、
作業している様子を撮影できればいいのですが、作業する人と撮影する人が同じ人ですので、、、

関係ありませんが、奥にレザーを剥がされたカメラが小さく写っています。
グッタペルカが割れてしまいましたので、張りなおそうと思いましたが、時間がとれず剥がしたままで放置されている、私のかわいそうなライカM3です。
ペンFの方が優先されちゃってます。

ミラーを動かしている機構を外しますと、ピントが必ずずれます。
コリメーターを見ながらピント調整をします。
最後に分解する為に剥がした、レザーを張り直して完成です。

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